アコーディオン修復記-10- 2台のアコーディオン
今の勉強を兼ねての作業をやり始めて、随分アコーディオンに触りなれてきました。
そして、色々と気が付くこともあるものですね。
思っていた以上に繊細でセンスが求められます。
4センチ角の折り紙で鶴を”納得ゆくキレイさ”で4時間折り続けて、作れた数が熟練度と言うような感じ。
長時間同じ姿勢で作業をしていると、まるでランナーズハイのような恍惚感を感じることがあります。
それが人生そのものになってそれで食っていかれれば幸せな人生なんじゃないだろうか(これ分かるひと職人さんだなきっと>笑)
そういえば、ドイツのマイスター制度というものがあるそうです。
日本でいう物作りの国家資格のようなものなのかな?
そんな話題を聞いて、ちょっぴりうれしくなりました。

鍵盤取り外す時は、配列を忘れないようにならべておきます。
この作業で気が付いたことは、アコーディオンは流用できるパーツは多いけど、できないパーツも多いことです。
特に、繊細な稼動部分で寸法が大切なものはパーツを作るのにとても苦労します。
アタッチメントも長いので金ノコで切ります。
ここからが大変・・・。
96bassに付いていた鍵盤を80Bassのだった方に移植するのですが、金属部分の長さや形が全然違う(^^;
とりあえず良い経験になるので切ったり曲げたりしてみましたが、これが力技で曲げたり、それでいて0.2mm単位の調整が必要な手先の作業が伴い、さらに隣とぶつからないように兼ね合いを考えながら仕上がりも考えなくてはいけないという、とても難儀なものでした(汗)
一つ調整するのに30分以上必要で、しかもどうやっても空気穴に合わせられないものもあります。
「美しくない!違う!これは何か間違っている」
頭の中でぶ〜ぶ〜とそんな声が聞こえはじめて、気が散って作業が進まなくなってしまいました。
鍵盤調整ヤットコとプライヤの握りすぎで手も痛いし、むりやり作業を続けるのはあまり好ましくないと思ったので、一時作業を中断することにしました。
どこか見えるところに置いといて、何かアイデアが浮かんでくるのを待つとします。
元の鍵盤に戻して、とりあえずリードの方からはじめようかな(^^;
ううん・・・う〜〜〜ん
なんとなくアコーディオンの扱いも慣れてきたので、次回からFrontaliniの修復を少しづつ再開しよう。
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