2005,8/22
リードをカステッロに取り付ける
リードの洗浄が終わったらキレイに並べます。

これはMMMLとかだったら、もっともっとリードの数が多くなるんですね。
考えただけでも大変そうです。

さて、一つ一つこんな感じでキレイにしてゆきます。

普通のA4のプリンター用紙を使って、リードの隙間にある細かいゴミを取り除きました。
これが結構良いアイデア。リードの裏もとてもキレイになります。
むりやり紙を差し込んでしまうとちぎれてしまいますので徐々作業を進めましょう。

空気逆止弁の皮↑をリードの大きさにあわせます。
購入した時から、既にいくつかの大きさの物が袋に分けられて梱包されていたのですが、そのままではリードに合わない場合が多いので、ハサミを使って大きさを合わせました。

皮を柔らかくするために、軽く丸めます。
これは、何枚かやっているうちにコツがつかめますが、今回使った皮は裏表2,3回位丸めると具合よくなりました。
さて、次は皮をリードに貼る作業です。


できるだけ天然素材にしたかったので、缶入りのゴムを使用してみました。とろとろしてます。
皮にとろとろゴムを塗る時は、割り箸の先を平らに削ってヘラ代わりに使ってみました。

リードにとろとろゴムが付着しないように、慎重に慎重に貼り付けてゆきます。
裏側のカステッロに取り付ける側も、カステッロに触れないように大きさを調整しながら貼ります。
逆止弁の皮が貼れたら、次はカステッロに取り付ける作業です。
蜜蝋を缶やビンに入れて、お湯にいれて溶かします。


お湯を暖めるヒーターは、お味噌汁や鍋を保温するものを使ってみました。
リサイクルショップで未使用品を激安で購入。(100円)
通常50Wと110Wの物がありますが、実際使ってみた感じ両方使えるものの方がいいです。
50Wだと、蜜蝋をカステッロに塗ったとたんに固まってしまう場合がありますので、そういう場合は110Wで少々熱めにしてからの方が作業は楽だと思います。

カステッロに蜜蝋を塗る時、これまた割り箸の先を細く尖らせて使ってみました。
なかなか使いやすいのですが、蜜蝋が垂れてしまうのでちょっとコツが要ります。
先をハンマーか何かで潰す等の改良を施せばもっと使いやすくなると思います。
筆を使う場合、なるべく先の固い筆が具合良いと思います。

一枚一枚、丁寧に丁寧に貼ってゆきます。
恐らく上の一連の作業が、アコーディオン修復の中で最も手間と時間がかかる作業だと思います。ここで雑にやってしまうと後がありません。
一枚貼ったら正常に音が出るまでテストを繰り返します。
やっとここで調音君の出番!作っておいてよかった。
しかし、まだまだ改良が必要のようです。
リアルタイム作業中
リードを貼り付ける作業は手が抜けないので根気が要る作業です。
今ようやく鍵盤側の白鍵のリードを仕上げることができました。
本体に組み込んで早速、音を確かめてみました。大成功!
この楽器が我が家に来てから、初めて聴く美しい音に感動しています。
1枚貼れば出る音が1音増えてゆく、なんとも言えないうれしさ。
これこそが修復の醍醐味の一つですね。
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